ゆかしたの ワニ
作品概要
僕の家の床下にはワニがいる。僕は夜になると大きな歯ブラシやバケツを持って、ワニの歯磨きをしに降りてゆく。
床下のワニは巨大で、大きく開けた口はまるで洞窟のよう。
奥歯を磨くときはワニの口の中に入らないといけないけれど、危なくなっても七つ道具があるから大丈夫。
日常と地続きの、ちょっとスリリングで不思議な世界です。
このお話を書いたのは、詩人・作家のねじめ正一さん。
もしも床下にワニが棲んでいたら?という、一見突飛でシュールな設定ですが、
そこに「歯磨き」という日常的な行為が加わったことで、子どもにとって親しみの持てる物語となりました。
ワニと少年の、緊張感のある関係のなかにも、どこか友情のようなものが感じられます。
絵を描いたのは漫画家・イラストレーターとして活躍するコマツシンヤさん。
たくさんの生き物が蠢く床下世界では、その豊かな描写力が遺憾なく発揮されています。ぜひ隅々までお楽しみください。
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1,100 円税込