[文庫]血涙 (全2冊)
作品概要
宋建国の英雄・楊業の死から2年。息子たちに再起の秋が訪れる。
宋国と、北に位置する遼国は、燕雲十六州の支配をめぐって対立。
かの地を手中に収めたい宋の帝は、楊業の息子で楊家の長・六郎に楊家軍再興を命ずる。
かつて味方の裏切りに遭い、命を落とした父への思いを胸に秘め、立ち上がる楊家の男たち。
六郎は、父が魂を込めて打った「吹毛剣」を佩き、戦場へ向かう。
対するのは強権の女王・蕭太后率いる遼国の名将・石幻果。
天稟の才を持つこの男は蕭太后の娘婿で、「吸葉剣」という名剣を佩いていた。
その石幻果が父とも慕うのが、「白き狼」と怖れられる遼国一の猛将・耶律休哥。楊業を斃した男である。戦場で見えた六郎と石幻果。
剣を交えた瞬間、天を呪いたくなるような悲劇が幕を開ける。
軍閥・楊一族を描いて第38回吉川英治文学賞に輝いた『楊家将』の続編でありながら新展開。
『水滸伝』『楊令伝』に登場する宝刀「吹毛剣」の前史がここにある。
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1,760 円税込