[文庫]夏草の賦〈新装版〉 (全2冊)
作品概要
戦国時代に四国の覇者となった長曾我部元親。
攻めるべき時に攻めて成功した深慮遠謀ぶりと、政治に生きた人生を描いた傑作長篇。
英雄豪傑が各地に輩出し、互いに覇をきそいあった戦国の世、四国土佐の片田舎に野望に燃えた若者がいた。
その名は長曾我部元親。
わずか一郡の領主でしかなかった彼が、武力調略ないまぜて土佐一国を制するや、近隣諸国へなだれ込んだ。
四国を征服し、あわよくば京へ……。
が、そこでは織田信長が隆盛の時を迎えんとしていた。
もし、おれが僻地の土佐ではなく東海の地に生まれていたならば……。
長曾我部元親は嘆く。
強盛を誇った信長が斃れても、素早く跡を襲った豊臣秀吉によって、営々と築きあげてきた四国に侵略の手が伸びてきた。
そして再び土佐一国に、押し込められようとしている。
──土佐に興り、四国全土を席巻した風雲児の生涯を描く。
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1,496 円税込